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「CO2削減 炭に期待」産経新聞記事 2009年2月12日
 日本などアジア諸国で伝統的に使われてきた炭が、地球温暖化対策に有効だとして、世界的な注目を集めている。廃材などの余剰資源を炭に変え、農業などに活用することで、二酸化炭素(CO2)の排出削減に役立てようという考え方からだ。数年前から欧米で研究が活発に行なわれるようになり、日本でも今年4月に「日本バイオ炭普及会」が発足する。(平沢裕子)

 普及会を立ち上げるのは、大阪工業大客員教授の小川真さん(環境微生物学)ら研究者や企業、炭焼きの推進団体など。発起人会会長を務める小川さんは平成18年4月、「白砂青松再生の会」をつくり、松枯れが進んだ海岸沿いの松林を再生させるための活動を行なってきた。その枯れた松を再生させるために用いてきたのが炭。根本に炭を埋め、ショウロというキノコの菌を根につけることで、松は元気になるという。
 日本では古くから、土壌改良材や保肥材などとして、炭が農業利用されてきた。一方、欧米で炭の農業利用に注目が集まったのは約10年前。ブラジルのアマゾン川流域で、原住民の繁栄を支えた黒い土「テラプレタ」が炭化物を多く含む土だったことが明らかになったことがきっかけだ。2004年に米国で炭の農業利用についての集会が開かれたのを皮切りに、07年にはオーストラリア、08年には英国で国際集会が開かれるなど、炭に対する国際的な関心が高まっている。
 普及会は、こうした世界の動きを受け、「“炭の利用先進国”の日本が後れをとってはいけない」との思いから立ち上げられた。発起人の一人、明星大理工学部の吉沢秀治教授(環境システム学)は「炭を活用することで、CO2の排出と吸収がプラスマイナスゼロになる『カーボンニュートラル(中立)』の状態に近づけられる可能性がある」と期待する。
 炭は、植物が大気からCO2を吸収してできるセルロースを焼いてできる。その炭を焼いてしまえば、再びCO2が排出されるが、炭の状態のままであれば炭素として固めておけるという。
 「炭にすることで、農林業の廃棄物や廃材がほぼ永久的に炭素のまま固定することができる。食品廃棄物に炭の微粉末を混ぜると、いい堆肥ができることも分かっており、炭にはさまざまな使い道がある」と吉沢教授。
 実際に日本では、年間約10万トンの炭が土壌改良材として使われている。これは25万トンのCO2を土の中に固定している計算になるという。CO2を地中や海洋に貯留する技術はまだ実施段階にいたっていないだけに、炭による炭素の固定化はCO2削減に十分有効な手段になると期待されている。
 現在、社会を低炭素化するための手法として挙げられているのは、エネルギーや化石燃料の使用量を減らしたり、バイオ燃料への転換、植林など。普及会には、これに「炭化物の製造と使用」を加えられるようデータの裏付けを取るなど研究を進め、国際的な政策提言につなげたい考えもある。
 30年以上前から、植物の根につくキノコなどの菌と炭との関係を研究してきた小川さんは「炭の利用は、農業だけでなく、海岸林の再生などさまざまな場が想定されるので、地球温暖化の進行をくい止める活動に多くの人が参加できることになる。アジアの風土の中で培ってきた炭という独自の技術を世界に広め、エネルギーや環境を取り巻く危機に対応できるようにしていきたい」と話している。(2009年2月12日 産経新聞記事 原文のまま)
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